科学技術の啓発

科学技術に関する知識の普及を図るため、青少年から一般市民まで幅広く理解と関心を高めるようイベント等を開催しています。

  1. 「テクノ愛」の開催
  2. おもしろサイエンスの開催
  3. 科学館・技術館訪問研修の開催

テクノアイデアコンテスト「テクノ愛」の開催

2022年度テクノ愛

2022年度のテクノアイデアコンテストには、高校の部141テーマ、大学の部68テーマの応募がありました。
コンテストは、書類審査を通過した18テーマについて、Zoomミーティングを用いたオンライン方式で発表(プレゼンテーション)と質疑応答が行われ、選考委員の合議により受賞者を決定しました。
また、コンテストに進まなかったテーマのうち書類審査で健闘したと認められたものに対して、健闘賞を贈りました。

テクノ愛2022実施概要
趣旨 将来の産業・科学技術の発展を担うベンチャー精神に富んだ起業家や柔軟でユニークな発想を持つ研究者を育成するため、科学技術やものづくりへの関心を高める取組の一環として、高校生や大学生等を対象に、技術に関する斬新で独創的なアイデアを募集し、書類審査の通過者を対象にコンテスト(最終審査)を行い、優れたアイデアを表彰した。
主催者等
主催 テクノ愛実行委員会
共催 公益財団法人京都技術科学センター
京都大学産官学連携本部
後援 文部科学省、近畿経済産業局、京都府教育委員会、京都市教育委員会、NHK京都放送局、国立研究開発法人科学技術振興機構、一般社団法人日本ベンチャー学会、関西ベンチャー学会
協賛 大阪大学共創機構、神戸大学産官学連携本部、京都工芸繊維大学産学公連携推進センター、大阪電気通信大学、関西サイエンス・フォーラム
募集対象者
高校の部 高校生、高等専門学校1~3年生
大学の部 大学生、大学院生、高等専門学校4・5年生・専攻科生等
募集期間 2022年8月1日~2022年9月9日
応募状況
高校の部 141テーマ(青森県~沖縄県の12都府県23校)
大学の部 68テーマ(山形県~大分県の15都府県23校)
書類審査
  • 選考委員による書類審査で、コンテスト(最終審査)に進む高校の部、大学の部それぞれ9テーマを選考
  • コンテストに進まなかったテーマのうち、書類審査で健闘したと認められた高校の部12テーマ、大学の部14テーマに対し、選考委員会の審査で健闘賞を授与することを決定(別表2のとおり)
コンテスト
(最終審査)
開催日時 2022年11月23日(水・祝日)9:15~17:20
開催方法 Zoomミーティングを用いたオンライン方式
発表者から提出された「スライドが自動的に切り替わるナレーション付きPowerPoint資料」を事務局が画面共有する形で発表(プレゼンテーション)した後、質疑応答を行った。
各組の持ち時間は15分で、発表8分、質疑応答6分、入れ替わり等1分
プログラム
  • 開会挨拶
    • 高校の部
      京都大学産官学連携本部副本部長 木村俊作
    • 大学の部
      公益財団法人京都技術科学センター理事長 田中一義
  • コンテスト
    • 高校の部
      9テーマ発表・審査 9:30~12:00(休憩10:45~11:00)
    • 大学の部
      9テーマ発表・審査 13:30~16:00(休憩14:45~15:00)
  • 審査結果発表
    講評・閉会挨拶 テクノ愛2022実行委員会委員長(大阪大学教授) 兼松泰男
審査結果 ユニーク度、成熟度、実用性、アピール度の各観点から審査され、グランプリ、準グランプリ、優秀賞、奨励賞及びテクノ愛賞を決定(別表1のとおり)

審査結果

グランプリ、準グランプリ、優秀賞、奨励賞及びテクノ愛賞(別表1)

高校の部
賞名 テーマ 学校名 氏名
グランプリ AI(アイ)で育てる農作物向け生育ナビゲーション
発表概要はここをクリックしてください
沖縄工業高等専門学校 藤波 太陽
知念 遥斗
久場 琉澄
伊計 琉汰
平良 琉馬
与那覇 玄己
準グランプリ 食品に含まれる糖を用いたロケットエンジンの開発 兵庫県立洲本高等学校 太田 吏一
先田 敏之
安東 優貴子
中川 裕太
木戸 沙織
眞野 海凜
優秀賞 Catch and Reuse 青森県立名久井農業高等学校 寺沢 ゆき
中居 泉穂
掛端 博貴
佐々木 昌虎
大坊 拓也
新田 遥加
奨励賞 ギュッとパッとコード 愛知県立豊川工科高等学校 鈴木 冴汰朗
瀬戸口 姫奈
無線LANを用いたドローンによる遭難者救助の研究 東京都立多摩科学技術高等学校 横山 瑞季
山田 爽太
松原 健太郎
Embedded System によって実現する 低価格×高性能スピンコータの開発 京都市立京都工学院高等学校 山中 海喜
炎光光度法を用いたエアロゾル粒子の濃度計測と可視化装置の開発 東京都立小石川中等教育学校 水谷 紗更
M5stackを用いた遠隔操作可能なBSO表示板 筑波大学附属駒場高等学校 浅井 祐輝
ヨウ素デンプン反応の電荷移動錯体の防カビ効果 大阪桐蔭高等学校 石原 彩愛
瀬口 裕香
池本 和月
備考 奨励賞は、発表順
大学の部
賞名 テーマ 学校名 氏名
グランプリ 炭酸水を用いた新たな創傷治療用ゲルの開発
発表概要はここをクリックしてください
東京理科大学大学院 手島 涼太
準グランプリ 誘電体バリア放電の誘起流を用いた殺菌装置の開発 鈴鹿工業高等専門学校 松本 嶺邑
本城 拓真
優秀賞 とも日記 ー認知症患者と "ともに" 交換日記ー 京都工芸繊維大学大学院 寺島 花奈
大原 衣吹
重本 千夏
舟橋 美羽子
三浪 裕作
鄭 文豪
奨励賞 自動車のドアスピーカを活用した車内騒音低減技術 富山県立大学 草野 大勢
重 昂輝
まるでゲームの世界!?新感覚ARデバイス 大阪電気通信大学 合田 直史
フレイルを予防するお米グミ ~米 Time for Your Health~ 山形大学大学院 安孫子 眞鈴
宇田 恭太
人と人をつなぐソフトアバターロボット 大阪工業大学大学院 河端 嶺
田中 佑樹
清藤 圭人
西山 悠生
スマホ用アクティブ音響制御アプリによる QoL の向上 富山県立大学 武田 尚恭
草野 大勢
清瀧 亮
李 喆
重 昂輝
みんなで作るラテアート「Powder Print」 京都大学 四反田 直樹
備考 奨励賞は、発表順
テクノ愛賞
賞名 テーマ 学校名 氏名
テクノ愛賞 無線LANを用いたドローンによる遭難者救助の研究 東京都立多摩科学技術高等学校 横山 瑞季
山田 爽太
松原 健太郎

健闘賞(別表2)

高校の部
賞名 テーマ 学校名 氏名
健闘賞 ぶんぶんゴマでスマホの充電 祐誠高等学校 名古屋 芽依
野口 真日呂
室園 麻友
ルービックキューブソルバー 洛星高等学校 松尾 泰知
モップカーリング 日本文理大学附属高等学校 児玉 悠河
三浦 恵龍
深層学習を用いた視覚情報の予測に向けた基礎研究 奈良女子大学附属中等教育学校 濵野 泰地
ファクトチェックの補助ソフトの開発 沖縄県立球陽高等学校 喜久川 紗彩
赤嶺 幸起
金城 司沙
下地 夏花
カリカリのコーンフレークが食べ隊! 郁文館グローバル高等学校 石井 美帆
森 文乃
王 嘉慧
メノンターラ
おしゃべりルーレット 同志社高等学校 沢 奏良
布団乾燥機能付きベッド 松江工業高等専門学校 濱田 晏慈
スマートハンガー 兵庫県立須磨友が丘高等学校 上野 あかり
塩害の対策 賢明学院高等学校 岩橋 主馬
どこでも使える万能取付フック 大阪府立城東工科高等学校 山口 魁斗
シャープペンシルの芯の太さとシャープペンシル 岡山県立玉島高等学校 小原木 愛花
 
大学の部
賞名 テーマ 学校名 氏名
健闘賞 被介護者を見守り気持ちを伝えるぬいぐるみ ココロ 大分大学 松下 涼音
落花生の殻に新たな価値を与えよう! 早稲田大学 林 成雄
石田 一真
リフト収納 福井大学 上田 渉夢
無重力環境対応金属3Dプリンター新造形方式「MAM」 兵庫県立大学 白木 章伍
2種類の全方位カメラによる電気設備観測システム 福山大学 山田 幸輝
市川 智也
深層学習を用いた農作物の盗難防止 大阪経済大学 渡邊 礼慎
布谷 太輝
スケートボードで飛び越えろ!赤外線モジュール!? 津山工業高等専門学校専攻科 難波 優斗
戸田 皓太
中山 凛
平田 航
塾と家庭をつなぐ”見るペン” 大阪大学 有山 直樹
防除対象であるミシシッピアカミミガメを用いた亀粉 近畿大学 清水 大河
衝突にご注意!曲がり角注意報 武庫川女子大学 山野 希実
トイレ空き状況確認アプリ 駒澤大学 上野 志月
LINE bot 「がんじぃ」 -あなたのためのがん検診通知- 立命館大学 王 語非
大倉 誠之輔
四反田 直樹
松田 晏青
松本 知優
地球温暖化を見据えた環境と人を助けるモビリティ 愛知県立愛知総合工科高等学校専攻科 尾崎 颯哉
相川 優斗
内藤 玲於
Prader-Willi症候群・Angelman症候群に対するエピジェネティクス創薬の可能性をIb型偽性副甲状腺機能低下症の病態から想起した。 国際医療福祉大学 植松 亮多

参加者の感想

応募作品づくりについて
  • 先行研究がなかったため苦労した。
  • 課題を解決するアイデアを生む過程が一番大変だった。
  • アイデアが実現可能なものか、その検証に苦労した。
最終審査資料(音声入りPower Point)について
  • 音声を入れることは初めての試みだったが、やってみると難しくなかった。
  • 様々な場面で同様のものを作成する機会が増えており、スムーズに準備できた。
  • 書類審査通過の連絡からプレゼン資料提出まで、十分な時間があった。
開催方法について
  • 京都大学において対面方式で開催してほしかった。
  • 京都大学での口頭発表と質疑応答、その場の雰囲気などが、テクノ愛の魅力だと思う。
  • 参加者同士の交流も含めて、対面での参加に魅力を感じる。来年は是非京都で開催してほしい。
  • 感染リスクがある中では、オンラインで開催するのが良い。移動時間が必要ないこともオンラインの利点である。
コンテストの感想や要望等について
  • 技術に関するアイデアに特化したコンテストは少ないので、貴重な機会であった。
  • 他の発表に大いに刺激を受けた。大学の部の発表も聴きたかった(高校)。
  • 学会とは異なり、自由な発想の発表を多く聞くことができ、面白かった。
  • 進行がスムーズで手際良かった。発表時間と質疑応答の時間のバランスも良かった。
  • オンライン開催でも、発表後に参加者や審査員が交流できる時間があると良い。また、関係者だけでなく、多くの人が参加(視聴)できる方が良い。

過去のアイデア等