平成28年度 DLC製膜技術研究会
高硬度、低摩擦係数、化学的安定性など優れた特性を有するDLC(Diamond-Like Carbon)膜が自動車部品や産業機器部品、金型等に利用され、今後更に新たな用途への展開が期待される中、ものづくり企業がDLC膜について実践的な検討を行い、新分野・用途への展開につなげるため、DLC製膜技術研究会を開催した。
オープンセミナー
日時 |
平成28年12月16日(金) 14:00 ~ 16:30 |
場所 |
京都府産業支援センター 5階 研修室 |
参加者 |
19名 |
テーマ |
「水素フリーDLCの創り方・使い方」 |
講演 |
- 【講演1】
「水素フリー高密度DLCの特徴、成膜法、そして応用」
国立大学法人豊橋技術科学大学電気・電子情報工学系教授 滝川 浩史 氏
DLCの特徴、特性、成膜法、多様なDLCの分類について解説いただいた後、DLCの中でも水素フリーで、かつ高密度のDLCを形成するフィルタードアーク蒸着装置及び同装置を用いて形成したDLCの応用について紹介いただいた。
- 【講演2】
「水素フリーDLC膜の応用と今後の展望」
日本アイ・ティ・エフ株式会社 三宅 浩二 氏 土屋 宏之 氏
高硬度で優れた摺動特性を有する水素フリーDLC膜の特性と摺動部品、工具・金型での製品化事例、今後の展望について紹介いただいた。
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日時 |
平成29年1月30日(月) 14:00 ~ 16:30 |
場所 |
京都府産業支援センター 5階 研修室 |
参加者 |
23名 |
講演 |
- 【講演1】
「DLC膜・硬質薄膜等のマイクロスラリージェットエロージョン(MSE)法による表面強度評価」
国立大学法人福井大学工学部技術部第一技術室技術職員 高澤 拓也 氏
数μmのセラミックス粒子等を含む水噴流の投射による微小なエロージョンを利用した表面強度評価法(MSE法)の原理と特徴及び有用性について、次いでTiN、TiAlN及び各種DLC膜の硬質薄膜や超硬合金でのMSE試験結果とそれらのメカニズムについて説明いただいた。
- 【講演2】
「カソード結合型CVD装置でのDLC薄膜形成技術とその実例~PETボトルへのコーティング等~」
サムコ株式会社 開発部プロセス開発課 古田 真浩 氏
該社の特徴的な成膜技術であるカソード結合型PECVDやLiquid Source CVDによるDLC成膜データの紹介の後、ペットボトルへのコーティングの実例を紹介いただいた。
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過去の研究会